ユラレス(オイレス工業株式会社)

公開日:2024/09/15
ユラレスの画像

 

オイレス工業株式会社は、世界で初めて通天閣の免震タワーを建築し、日本で初めてLRBを用いた免震橋梁を設立した企業です。70年以上の歴史を持ち、制振技術に特化しています。本記事では、数多くの日本初・世界初の建築を成功させてきたオイレスが開発した「ユラレス」の特徴について紹介します。

70年以上の歴史を持つ工業メーカー

オイレスは、創業以来70年以上の歴史をもつ企業です。どのような事業をしながら、長きに渡り多くの人に愛されているメーカーなのか解説します。

経営の基本方針

オイレスは経営の基本方針を掲げており、社会に安心・安全・快適さを提供することをモットーとしています。たとえば、近年多発している大規模地震から建物・設備を守る構造機器の設置や、インフラ整備の課題となっている、橋梁の老朽化への対策としても重要な役割を果たしている企業です。

人命を守ることを前提とし、建物の換気をサポートする面でも社会に貢献しています。

街のあらゆるところにユラレスの製品がある

ユラレスの製品は街のあらゆるところに点在しています。高層ビルには地震の揺れを最小限に抑える免震装置や制震装置が設置されており、ユラレスの製品が使用されているビルも多くあります。

また、家の中のいたるところにもユラレスの製品があり、代表的なものとしてユラレスベアリングがあげられるでしょう。

オイレスの製品とは

オイレスが開発したオイレスベアリングは、自動車をはじめとする各産業に使用されています。オイレスベアリングは給油量や給油回数を少なくでき、環境にも優しいすべり軸受です。また、免震・耐震性にすぐれている製品であり、トライボロジー技術を応用して開発されている製品です。

設置することで人命や建物を大きな地震から守ります。さらに、海外5か国に工場を有しているため、材料のコンパウンドから軸受の製造、検査まで一貫した生産体制を整えているのもポイントです。

一貫生産だからこそ、安定した供給と品質を提供できるうえ、樹脂・複層・金属など幅広い製品の生産が可能になっています。

高層ビルで培われた制震技術を住宅用に

オイレスでは、高層ビルの免震・制震技術を住宅にも生かす技術を開発しました。どのように、高層ビルで培われた制震技術を住宅用に採用しているのか紹介します。

制震とは

オイレスは地震が起きたときに、もっとも大切にしていることが制震です。制震とは、制震ダンパーが地震エネルギーを吸収することで、建築物にダメージを与えない工法のことを指します。また、ダメージを与えないだけではなく、建物の損傷を大幅に減少させる特徴も持ち合わせています。

高層ビルに用いている制震ダンパーを採用

オイレスでは、高層ビルに採用している制震ダンパーを住宅用に開発しました。制震ダンパーは、地震による小さな揺れはもちろん、大きな揺れにも対応できる装置です。また、構造がシンプルで低コストであるため、予算内で耐震性を高めたい方におすすめの製品です。

制震ダンパーの作動原理・制震ダンパーの基本特性

制震ダンパーの作動原理は、加圧パイプをボルトで締め付け摩擦材に軸力を与えます。加圧パイプとロッドが相対移動することにより、摩擦面に摩擦力が発生して減衰力を得る構造です。また、制震ダンパーの基本特性として、初期剛性が大きく完全剛塑性に近い特性があります。

ただ、低い速度で動く場合若干速度依存性を高めるため、履歴の角部に丸みを帯びているのが特徴です。

疲労寿命の心配なし!

制震ダンパーは、疲労寿命の心配がなく、繰り返し使用できる利点があります。なぜ、疲労寿命がないのか解説します。

一度の地震だけではなく何度も訪れる余震にも対応できる

制震ダンパーは、地震のエネルギーを免れるだけではなく、建物被害を抑えることにあります。一度の地震だけではなく、繰り返し発生する余震にも機能を発揮し揺れの力を軽減するように設置されている製品です。従来の揺れを受けやすい構造から、揺れを軽減する構造へと変化を遂げています。

摩擦音や振動の心配がない

オイレスの制震ダンパーは、摩擦音や振動の心配がない摩擦材を使用しています。摩擦材が建物の揺れを斜めの方向で摩擦抵抗を吸収するため、大きな地震が起きても安心です。このため、疲労寿命の心配がなく繰り返し使えるため、交換の必要がありません。何度使用しても、高い耐久性があることが特徴です。

オイレスの耐震補強とは

オイレスの耐震補強は、一般的におこなう建物に耐震壁を設置し、柱梁を補強するものとは異なります。オイレスでは、建物にできるだけ手を加えないで耐震性を向上させるレトロフィット工法を採用しています。

このため、歴史的建造物や文化財などそのままの形で残すことが可能であり、オリジナルのままの保存が可能です。建物を補強しながら使用できるなど、多くのメリットが存在します。

まとめ

本記事では、1952年の歴史ある制震技術に特化した、オイレスが開発したユラレスの特徴について紹介しました。オイレスでは現在、連結従業員として2,500人以上のスタッフが活躍しています。また、産業財産権の特許も海外を含め3,500件以上の実績ある企業です。

オイレスの製品は海外でも多くシェアされており、多くの人々がオイレスの製品を使用しながら生活していることがわかります。それだけ身近に、オイレスの製品が設置されているということでしょう。本記事が、オイレスの製品に関して知りたい方、ユラレスに関して興味がある方の参考になれば幸いです。

会社名 オイレス工業株式会社
住所 〒252-0811 神奈川県藤沢市桐原町8番地
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イメージ引用元:https://www.evoltz.com/引用元:https://miraie.srigroup.co.jp/
引用元:https://www.sumitomoriko.co.jp/trc-damper-wh/

引用元:https://group.nikkeikin.co.jp/

引用元:https://www.seishin-system.com/
会社名evoltz(株式会社evoltz)MIRAIE(住友ゴム工業株式会社)TRCダンパー(住友理工株式会社)ブレースリー(日本軽金属株式会社)MER System(日本制震システム株式会社)
特徴・大地震直前の震度1から作用し始め、繰り返す余震にも強い
・世界有数の自動車メーカーに採用されるドイツのBILSTEIN社の制振装置
・全国100箇所以上で制振体感イベント実施中
・設置基数は1階の4ヵ所のみでOK
・キラーパルスに対しても効果を発揮
・熊本城天守閣・東本願寺などに採用
・90年間メンテナンスフリー
・時間経過や温度による性能変化が少ない「特殊粘弾性ゴム」
・1か所30分の簡単施工
・100年間メンテナンスフリー
・剛性を保持しながら変形するアルミの性質を利用
・気温の影響をほとんど受けず一年中制震性能を発揮
・ヤマハのモーターサイクルのノウハウを転用
・アルマイト加工とアルミニウム材で強度と耐食性を備える
・温度差による性能変化が小さい不燃性のオイルを使用
ダンパーの種類油圧(オイル)ゴムゴム鋼材(金属)油圧(オイル)
独自技術地震のエネルギーを吸収&駆体の変形を抑える「バイリニア特性」で特許取得揺れを熱に変えて吸収する「高減衰ゴム」地震エネルギーを熱エネルギーに瞬時に変換する「特殊粘弾性ゴム」採寸・切断なしの簡単施工が可能な「高さ調整新機構」で特許申請中世界初の「錆びないめっき」の特許技術
データ・100万回の作動耐久試験に耐えられる
・−20~80℃に耐えられる
・振動台実験において、中大地震 合計8回以上の地震に耐える
熊本地震でも全壊・半壊ゼロ約50%水平変位を低減阪神淡路大震災の125%の揺れ6回後にも性能保持毎秒0.6mmの非常にゆっくりな風の揺れから効果を発揮
対応工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法、2×6工法
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