制震テープとは?制震(制振)ダンパーとの違いも解説!

公開日:2024/07/01
テープ

日本は地震が多いため、家を建てようと思ったら地震に強い家づくりが重要です。家族の命を守るだけではなく、家の倒壊やひび割れなども防ぐため地震対策を行いましょう。耐震、制震、免震などの構造で地震に備えますが、今回は制震構造のなかのひとつ、制震テープについて解説します。

制震テープとは?

制震構造や制震ダンパーという単語は聞いたことがあっても、制震テープは聞きなれない方が多いのではないでしょうか。ここでは制震テープについて解説します。

そもそも制震テープとは?

制震テープとはどのようなものなのでしょうか?制震テープとは両面テープ状に加工された粘着性、弾力性を持つテープです。もともとは高層ビルに活用されていた粘弾性体を加工し、一般の住宅にも取り入れることで住宅の制震性を高められるようになりました。

軸材と面材の間に挟み込むように貼ります。制震テープを貼ることで、地震が起きた際に制震テープが変形することで地震のエネルギーを吸収して揺れを軽減するという効果があります。住宅のさまざまなところに制震テープを挟み込むことにより、住宅全体を制震ダンパーにするような効果が見込めるでしょう。

制震テープのメリット・デメリット

・制震テープのメリット
制震テープは地震の揺れを最大で80パーセント低減できることが制震テープメーカーの実験によって確認できています。繰り返し地震が起きた場合にも強いことがわかっているため、余震などが多く起きる場合に効果を発揮するでしょう。

テープを貼ることで釘、ビスなどが曲がったり抜けたりするのを防止するという効果もあります。

・制震テープのデメリット
制震テープは地震の揺れが大きいほど効果があり、小さな揺れには効果が小さいとされています。また制震テープが劣化して効果が落ちるのではとの懸念がありますが、制震テープメーカーの促進実験によると110年以上劣化が少ないと実証されました。

しかし制震テープが実際に住宅に使われるようになって日が浅いため、実績がわからないという懸念は残っているといえるでしょう。

制震ダンパーとの違い

制震テープを住宅に使うか検討する場合、制震ダンパーについても知っておくべきでしょう。ここでは制震ダンパーについて解説します。

制震ダンパーとは

制震ダンパーは柱や梁のところに取りつける制震装置のことを指します。地震の揺れを制震ダンパーが吸収するため建物内にいても揺れが抑えられ、揺れを感じにくくなる、建物の変形が抑えられるといった効果が見込めるでしょう。

制震ダンパーの中にはいくつか種類があるためそれぞれの特性を理解したうえで設置するものを選ぶ必要があります。

・オイルダンパー
オイルダンパーはピストン運動をすることで地震の揺れを吸収します。小さい揺れでも効果を発揮し、新築だけでなくリフォームにも対応しやすいですが、小型のため設置本数が多く必要になりがちです。そのため設置費用が高くなる場合があるでしょう。

・ゴムダンパー
ゴムダンパーはゴム状の弾力性のある素材を取りつけて地震の揺れを抑制します。繰り返し起きる地震に強い性質を持ちますが、寒いとかたくなり、暑いと伸びるため気温によって変化や劣化が起きやすいというデメリットがあります。

・鋼材ダンパー
鋼材ダンパーは金や銅といった金属を使ったダンパーです。金属が曲がるときの熱エネルギーで地震の揺れを抑制します。制震ダンパーのなかでは安価なので取り入れやすいのがメリットといえるでしょう。金属が何度も変形するような揺れを受けると金属疲労により破損するというデメリットがあります。

制震テープと制震ダンパーどっちを選ぶべき?

テープとダンバーのどちらを設置するべきなのでしょうか?求めるものや特徴によって選びましょう。

効果重視の場合

小さな揺れから大きな揺れまで対応しやすいのはダンパーに軍配があがります。テープは小さな揺れには効果がうすいですが、繰り返しの揺れには効果が期待できるので、どこを重視するかで選びましょう。テープは住宅全体にバランスよく配置することで住宅をまるごとダンパー化し、高い制震効果が得られます。

費用重視の場合

なるべく費用を抑えつつ制震構造のある家にしたいという場合はテープがおすすめです。ダンバーより若干コストを抑えられるでしょう。構造によって設置しにくいしやすい、大きい小さいなどの特徴もあるため、住宅との相性も業者に確認しながら最適な制震構造の家づくりを行いましょう。

耐震性とあわせて考える

制震性を高めた家づくりを行うのは地震に対する備えとして重要ですが、住宅の強度を高め揺れに耐えられるよう耐震性も高める必要があるでしょう。制震性、耐震性両方をバランスよく持つ家づくりを行い大地震に備えましょう。

まとめ

日本は地震が多く、今後も大地震が起こるリスクがあるとされています。そのため命や建物を守るため、地震に対する備えが必要でしょう。制震テープは家全体を制震ダンパー化できる両面テープ状の制震装置です。

テープが変形することにより地震の揺れを抑制します。制震ダンパーとは若干特徴やメリット、デメリットが異なるため、両者の違いを理解してから家への導入を検討することをおすすめします。

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おすすめの制振(制震)ダンパー比較表

イメージ引用元:https://www.evoltz.com/引用元:https://miraie.srigroup.co.jp/
引用元:https://www.sumitomoriko.co.jp/trc-damper-wh/

引用元:https://group.nikkeikin.co.jp/

引用元:https://www.seishin-system.com/
会社名evoltz(株式会社evoltz)MIRAIE(住友ゴム工業株式会社)TRCダンパー(住友理工株式会社)ブレースリー(日本軽金属株式会社)MER System(日本制震システム株式会社)
特徴・大地震直前の震度1から作用し始め、繰り返す余震にも強い
・世界有数の自動車メーカーに採用されるドイツのBILSTEIN社の制振装置
・全国100箇所以上で制振体感イベント実施中
・設置基数は1階の4ヵ所のみでOK
・キラーパルスに対しても効果を発揮
・熊本城天守閣・東本願寺などに採用
・90年間メンテナンスフリー
・時間経過や温度による性能変化が少ない「特殊粘弾性ゴム」
・1か所30分の簡単施工
・100年間メンテナンスフリー
・剛性を保持しながら変形するアルミの性質を利用
・気温の影響をほとんど受けず一年中制震性能を発揮
・ヤマハのモーターサイクルのノウハウを転用
・アルマイト加工とアルミニウム材で強度と耐食性を備える
・温度差による性能変化が小さい不燃性のオイルを使用
ダンパーの種類油圧(オイル)ゴムゴム鋼材(金属)油圧(オイル)
独自技術地震のエネルギーを吸収&駆体の変形を抑える「バイリニア特性」で特許取得揺れを熱に変えて吸収する「高減衰ゴム」地震エネルギーを熱エネルギーに瞬時に変換する「特殊粘弾性ゴム」採寸・切断なしの簡単施工が可能な「高さ調整新機構」で特許申請中世界初の「錆びないめっき」の特許技術
データ・100万回の作動耐久試験に耐えられる
・−20~80℃に耐えられる
・振動台実験において、中大地震 合計8回以上の地震に耐える
熊本地震でも全壊・半壊ゼロ約50%水平変位を低減阪神淡路大震災の125%の揺れ6回後にも性能保持毎秒0.6mmの非常にゆっくりな風の揺れから効果を発揮
対応工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法在来工法、2×4工法、2×6工法
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